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三角スポット(命の三角形)に避難することは本当に安全なの?

2016/11/17 地震
この記事は約 6 分で読めます。
三角スポットに疑問を感じている人

地震が起きたときは、机の下ではなく三角スポットに避難したら命が助かる、という話を聞いたことがありませんか?

少し前に三角スポットに避難すれば命が助かる、三角スポットは「命の三角形」だと言う考え方が広まりました。

しかし実は、この「三角スポットへの避難」は、絶対的に正しいと言えるわけではないことが分かってきました。

今回は、「地震の際に三角スポットへ避難すると本当に安全なのか?」について調べました。

三角スポットって?

そもそも三角スポットとは一体何なのかを簡単に説明します。

三角スポットとは、大きな家具や車などに物がぶつかり生まれる、三角形状の空洞です。
もう少し具体的に言いますと「床」「倒れてきた物」「家具の側面」から生まれる空洞です。

写真を見ればわかりやすいかと思います。

三角スポット
画像引用元:「あ!地震!机の下!」はNGです!正しい避難場所は家具の横だった!

「床」「倒れてきた物」「家具の側面」によって空洞が生まれていますよね。

この三角スポットは「命の三角形」と言われ、机の下に隠れるよりも安全性が高いと言われています。
上記の画像を見てみると、確かに机の下に避難すると机が壊れて押しつぶされてしまっています。

しかし三角スポットに避難すると、本当に助かる可能性が高いのか疑惑が生じています。

三角スポットの賛否

ダグラスコップ氏
それでは、三角スポットを支持する人と、三角スポットを否定する人の意見を見てみましょう。

ARTIのCopp氏

三角スポットが最も安全だと言っているのは、アメリカン・レスキュー・チーム・インターナショナル(ARTI)隊長のダグラス・コップ氏という方です。

彼は今まで何度も、倒壊した建物内にいる人を救助してきたレスキュー隊員のようです。

そんな彼はこのように言っています。

私は、これまでに60カ国で875軒の倒壊した建物にもぐり込み救命活動した経験があります。すべての大きな被災地の現場で目撃した結果、地震の際の最も安全な地帯は、三角に空く隙間だという事です。
三角形の救命スポット

そして実際にアメリカハワイ州の地震マニュアルでは、地震の際は三角スポットに避難するように書かれているようです。(しかしアメリカ赤十字社は否定しています)

アメリカ赤十字社

しかしダグラス・コップ氏の言う三角スポットに、否定的な意見を持つ団体もあります。それがアメリカ赤十字社です。

アメリカ赤十字社の災害対策専門家たちは下記のように発言しています。

コップ氏の主張が見落としているのは,「伏せて潜ってしっかり掴まる!」は合衆国の建築基準に基づく合衆国での推奨であるという点です。 ですが多くの調査で”伏せて潜ってしっかり掴まる!”方法により多くの命が合衆国内で救われていることが確認されています。 技術研究では他国では半壊・全壊するような揺れでもアメリカの建物はほとんど倒壊しないことが実演されています。
「命の三角形」を信じてはいけない理由

三角スポットよりも、「伏せて潜ってしっかり掴まる!」方が大事で、実際に多くの命を救っているのは、この「伏せて潜ってしっかり掴まる!」だと言っていますね。

上記の文から分かる通りアメリカ合衆国は、地震が発生したときのマニュアルとして、三角スポットは推奨していません。

地震研究家マーラ・ペタル博士

三角スポットを否定しているのは、アメリカ赤十字社だけではなく、地震研究家のマーラ・ペタル博士も言っています。

マラーペタル博士は、ダグラス・コップ氏の提言する「三角スポットこそが一番の避難場所」という報告に、反対意見を提示しているようです。

確かにコップの言う大きく重たい物の近くにできる「命の三角形」は存在します。 この「生き残れる空間」を救助隊は一番初めに捜索します。 ですが騙されないでください、地震時には大きく重たい物も激しく動きます。
ですから「建物が崩壊する前にどこに安全な空間ができるかわからない」ですし、仮に事前にわかったとしても「地震の揺れの中でその場所まで移動できるかかわからない」のです。
専門家によるダグ・コップの「命の三角形」への批判

三角スポットが安全なことは確かだが、そもそも家具や車が動かないという根拠は無く、動いてしまった場合は逆に家具や車に押しつぶされるであろうと言っています。

また下記のように、ダグラス・コップ氏の行った実験は実験と呼べないとも言っています。

コップはトルコで自身が体験した”実験”をその証拠としていますが、残念ながらあまり知られていないことですがこれは全くもって”実験”などではありません。 どちらかといえば任意団体の捜索・救助訓練です。
「命の三角形」を信じてはいけない理由

三角スポットの賛否をまとめましたが、皆さんはどう思いますか?

三角スポットを推奨しているのがダグラス・コップ氏だけという点に比べて、否定しているのがアメリカ赤十字社と地震研究家ですので、否定の方が信用できますね。

しかし否定派も三角スポットの安全性は認めています。ただ、「三角スポットで助かったのは運が良かっただけ」と言いたいのですね。

机の下のほうが安全では?

机の下
それなら三角スポットに避難するよりも、机の下に避難したほうが安全なのでしょうか?

答えは「状況による」と言えます。

家にある机の天板が薄い場合、強度が弱く上から落ちてくる物の重さに耐えれず、押しつぶされる可能性があります。
それなら三角スポットに避難したほうが安全でしょう。

家が2階建ての場合、上から物が落ちてきたとしてもそこまでの重さにはなりません。
それなら机の下に避難したほうが安全でしょう。

また家が新しい場合も、机の下の方に避難したほうが安全でしょう。
なぜなら新しい家が上から崩れることは、そうそう無いからです。

ですので三角スポットが安全か、それとも机の下のほうが安全かは状況によると言えます。
(三角スポットに避難する場合も当然、座布団などで頭部を守る必要があります)

三角スポットで助かる可能性を上げるために

三角スポットの弱点は、壁にした家具が動く可能性があるということです。

ですので家具を床に固定していれば、その弱点を少しは補うことができます。
市販されている家具固定テープなどで、家具と床を固定しましょう。

しかし揺れが強い場合は、家具固定テープも無意味になることは知っておきましょう。

また三角スポットの壁となる家具は、「低い家具」にするべきです。
低いと倒れる可能性も低いですし、もし倒れても助かる可能性があります。

まとめ

いかがでしたか?

この記事で伝えたかったことは
「三角スポットに避難することが一番」という考えは正しくないということです。

三角スポットは確かに安全です。
地震の際に三角スポットで助かった人がたくさんいたことは、アメリカ赤十字社も認めています。

しかし三角スポットには弱点があります。
壁にしていた家具が動いてしまった場合、逆に家具に押しつぶされてしまうこともあるのです。
(命の三角形があだになってしまうことが…)

特に地震の揺れが縦揺れではなく横揺れだった場合、いとも簡単に家具は家中を飛び交います。

事実東日本大震災では、大きな家具が飛び交ったと言う証言もあります。そうなると三角スポットどころの話ではありません。

三角スポットが安全か、机の下が安全か、またそれ以外が安全かは状況によると言えます。

ご自身の家では、三角スポットか机の下かどちらが安全か考えてみましょう。

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ライター紹介

防災ハック編集長

防災ハック編集長

防災ハックの管理しております、防災ハック編集長です。様々な天災・防災に関する知識がありますので、防災記事を「読みやすく」「わかりやすく」をモットーに書いております。皆さんの防災知識を高めることが出来れば幸いです。

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