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個人でできる津波の事前対策

2016/11/19 津波
この記事は約 7 分で読めます。
津波対策

津波から自分や家族の命を守るには、事前の対策を日頃から行っておくことが重要です。

個人(家族)でできる津波の事前対策には、どういうものがあるのでしょうか?まとめてみました。

津波の特性を知っておく

津波が発生
まずは津波の特性を知っておく必要があります。

まずは「津波が到達する時間」です。
地震が発生してから津波が到達するまでの時間は、震源地によって全く異なります。

東日本大震災では地震発生後、津波が到達するまでの時間は「40分~1時間」でした。

インドネシアのスマトラ沖地震では、津波が到達するまでの時間は「30分~2時間半」でした。

地震発生してから津波が到達するまでの時間って、意外と猶予があるのだなと思う方もいるかもしれませんが、
1993年に発生した北海道南西沖地震では、地震のあと「4分」で津波が到達しています。

ですので地震が発生してから、津波が到達するまでの時間はバラバラです。
地震が発生したその瞬間から、津波からの避難を考えておく必要があるのです。

次に「引き潮」です。
津波がよくある地域では「津波の前に引き潮がある」と言い伝えられている地域があり
一般的にも津波の前には、引き潮で砂浜が広がるイメージがあると思います。

しかし東日本大震災の場合、引き潮が起こらなかったにも関わらず、22メートルの津波が襲った地域がありました。
津波が来る前には引き潮が来ると思い込んでいた人は、一旦避難場所から自宅に帰ってしまった人もいました。

引き潮が起こってから逃げる、引き潮が来ないから自宅に戻るは大間違いです。

自分がいる場所の海抜を知っておく

海抜表記
自分が住んでいる場所や働いている場所の海抜を、知っておくことも必要です。
「海抜」とは、海水面から測った陸地の高さのことを言います。

よく言われるのが、「津波の高さよりも海抜のほうが高ければ心配無し」ということ。
しかし津波は、街を飲み込みながら坂を上がってくるパワーがありますので
「海抜のほうが高ければO」Kということではありません。

しかし基準としては「津波の高さよりも海抜のほうが高い方が良い」としましょう。

自分の住んでいる場所の海抜が何メートルなのか?
そしてそれを上回る津波が来た時は、どこに避難すれば良いのかを知る必要があります。

海抜は下記のサイトから調べられます。
Flood Maps

まずは日本を見つけ、そこから自分の住んでいる都道府県、市町村と拡大していきましょう。

初期設定では、海抜7メートル以下の地域が色付けされています。
左上にある「Sea level rise」を変更すれば、色付けする海抜を変更できます。

自分の住んでいる場所は、「何メートル以上の津波が来れば沈んでしまうのか」を知っておきましょう。

逃げる場所を知っておく

避難場所
津波が来るというときに、「一体どこへ逃げれば良いのか?」など考え込む時間はありません。

ですので津波が来たらどこへ逃げるべきかは、地震が発生する前から知っておく必要があります。

逃げる場所の決め方ですが、先程の海抜を調べられるサイトを調べて、より海抜が高い場所を知り、そこにあるより高い建物を見つけましょう

老朽化した施設は海抜が高くても、津波によって破壊してしまう可能性があります。ですので老朽化した施設は避けましょう。

津波のスピードは時速40kmほどと言われています。どれだけ足が速い人でも津波のほうが早いわけです。
ですので高くて頑丈な建物でも、あまり遠くの建物を避難場所とするのは得策ではありません。

都道府県・市町村では、地震や津波がきたときのハザードマップを作成し公開しています。
「お住いの地域 津波 避難場所」と検索すると見つかるでしょう。

一例:豊中市浸水ハザードマップ

逃げる経路を知っておく

避難経路
津波が来たときに逃げる場所を決めておくだけでは、まだ物足りません。
なぜなら「本当にそこまで逃げられるのか」わからないからです。

大きな津波が襲ってくるということは、それだけ地震の規模も多いということ。

逃げようと思っていた場所までの道のりに、落石があって通れないかもしれません。
逃げようとしている人が車の渋滞を作ってしまい、全く進めないかもしれません。

東日本大震災では、逃げる人(迎えに来た人)の車が渋滞を作り避難が出来ず、結果的に多くの人が津波に飲もこまれてしまいました。

ですので逃げる場所にたどり着くための、経路も先に知っておく必要があるのです。

避難場所として候補に入れている場所までの道のりに、「危険」がないかを確認しましょう。
また避難場所にたどり着くための道のりを、複数ピックアップしておくことも有効です。

ちなみに津波から避難するとき、車で避難することはご法度です。
例え車に乗っている最中に地震が発生しても、車から降りて避難する必要があります。

車が渋滞し津波から逃げられないこともありますし緊急用車両が通行できなくなるからです。
(足が不自由な人やけが人がいる場合は、その限りではありません)

津波てんでんこを確認する

津波てんでんこ
津波てんでんこという言葉をご存知ですか?津波てんでんこは岩手県で生まれた、津波対策の兵庫です。

てんでんことは、「各自」「おのおの」という意味で、
津波てんでんことは「津波が来たら各自で逃げろ」と言う意味になります。

Wikipediaには下記のように書かれています。

「津波てんでんこ」「命てんでんこ」を防災教訓として解釈すると、それぞれ「津波が来たら、取る物も取り敢えず、肉親にも構わずに、各自てんでんばらばらに一人で高台へと逃げろ」「自分の命は自分で守れ」になるという。
津波てんでんこ – 津波てんでんこ

「自分だけが助かればそれで良いのか」
「家族は守らなくて良いのか」と思う方もいるとは思いますが、
東日本大震災では、避難すれば助かっていたのに助けに行ったことで、
全員が亡くなったという悲しい結末がとても多かったのです。

実際に津波てんでんこを徹底して、多くの命が助かった事例があります。

岩手県釜石市の小中学校では、「津波が来た場合は津波てんでんこ」と教え、
実際に地震が発生したとき教師が生徒たちに
「点呼など取らなくていいから」避難所へ急げ!と指示をしました。

点呼を取っている間にもどんどんと津波は迫ります。
大事なのは全員揃うことではなく、自分の命を救うことです。

ですので、家族間でもこの津波てんでんこを徹底しましょう。
家族バラバラのときに地震が発生した場合、助けに戻らず逃げることが大事です。

津波てんでんこを徹底しておけば、家族皆避難所で落ち合うことができるでしょう。

大津波警報と津波警報の違い

津波警報が発令された場合と、大津波警報が発令された場合の違いってご存知ですか?

大津波警報と津波警報そして津波注意報は、それぞれ想定される津波の大きさが違います。

  • 大津波警報…予想される津波の高さが「高いところで3m」を超える場合
  • 津波警報…予想される津波の高さが「高いところで1m以上3m未満」の場合
  • 津波注意報…予想される津波の高さが「高いところで20cm以上1m未満」の場合

ちなみに想定される被害は、気象庁によってそれぞれ下記のように定義されています。

【大津波警報】
木造家屋が全壊・流失し、人は津波による流れに巻き込まれます。沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。

【津波警報】
標高の低いところでは津波が襲い、浸水被害が発生します。人は津波による流れに巻き込まれます。沿岸部や川沿いにいる人は、ただちに高台や避難ビルなど安全な場所へ避難してください。

【津波注意報】
海の中では人は速い流れに巻き込まれ、また、養殖いかだが流失し小型船舶が転覆します。海の中にいる人はただちに海から上がって、海岸から離れてください。

ですので自分が今住んでいるところによって、避難する警報(注意報)は違います。

ちなみにマグニチュード8以上の地震の場合、津波の大きさに誤差が生じやすいため、津波に高さは数値で発表せず「巨大」と発表されます。

まとめ

地震は運が良ければ助かる可能性もありますが、津波はそうではありません。
飲み込まれた場合、生還することはほぼ不可能といえるでしょう。

津波は時間との勝負でもあります。一刻もはやく逃げる必要があります。
しかし津波が来るとわかったとしても、その瞬間でベストな判断はできません。
ベストな判断を下すには、今回まとめた内容を「事前に」考えておくことです。

家族がいる方は一年に一回でも良いので、津波を想定した事前対策を話し合うようにしましょう。

そして「津波てんでんこ」の考え方はとても重要です。
皆が自分の身を最優先に考えれば、結果的に皆が助かることが多いのです。

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ライター紹介

防災ハック編集長

防災ハック編集長

防災ハックの管理しております、防災ハック編集長です。様々な天災・防災に関する知識がありますので、防災記事を「読みやすく」「わかりやすく」をモットーに書いております。皆さんの防災知識を高めることが出来れば幸いです。

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